人手不足が深刻化する中、バングラデシュ人材の採用に注目が集まっています。
しかし「どんな性格?」「宗教への配慮は?」と不安を感じる方も多いでしょう。バングラデシュは高い英語力とIT技術力を持つ若い人材が豊富な親日国です。
本記事では、バングラデシュ人の性格的特徴や文化、採用を成功させる7つのポイントを解説します。
- バングラデシュ人の性格的特徴と仕事への姿勢(フレンドリー、ハングリー精神、短期集中型など5つの特徴)
- 宗教・文化への実務的な配慮方法(礼拝、食事、ラマダンへの具体的な対応策)
- 採用を成功させる7つの実践的ポイント(信頼関係構築からマネジメント方法まで)
1.バングラデシュとバングラデシュ人の基本情報

南アジアの新興国・バングラデシュの位置と人口
バングラデシュは南アジアに位置し、インドとミャンマーに挟まれた国です。
国土面積は日本の約4割程度ですが、約1億7,000万人が暮らす人口大国です。
【バングラデシュの基本データ】
| 項目 | データ |
| 人口 | 約1億7,000万人(アジア第4位) |
| 人口密度 | 約1,265人/km²(世界第1位) |
| 平均年齢 | 約27歳 |
| 生産年齢人口比率 | 約68%(15〜64歳) |
| 首都 | ダッカ(人口約2,100万人) |
この若い人口構成は、日本の少子高齢化が進む中で大きな魅力となっています。
英語力と理系スキルを持つ若い労働力
バングラデシュの公用語はベンガル語ですが、イギリスの植民地だった歴史的背景から英語教育が非常に盛んです。
英語力の特徴
- 大卒ホワイトカラー層はほぼ全員がビジネスレベルの英語を使用
- TOEICの平均スコアは895点(2014年実績)
- 小学校から英語教育が始まり、高等教育では英語で授業が行われることも多い
- 家庭内でもベンガル語と英語を混ぜて話すのが一般的
また、数学や物理などの基礎科学に強く、プログラミングやITスキルを持つ理系人材が豊富に存在します。
隠れたIT大国として注目される経済成長
バングラデシュは「アジア最後の新興国」として世界中から注目を集めています。
経済・IT産業の状況
- IT企業数:約4,500社
- GDP成長率:年平均6〜8%(2010年代)
- 経済特区:国内約100カ所を設置し外資企業を誘致
- 政府目標:実質経済成長率10%を目指す「デジタル・バングラデシュ」政策を推進
多くの外資系IT企業がオフショア拠点を設置しており、英語力と技術力、コストの優位性が評価されています。
日本との深い結びつきと親日感情の背景
バングラデシュは世界有数の親日国として知られています。
親日感情の背景
- 1971年の独立直後から日本が支援を開始
- ODAを通じた50年近い友好の歴史
- 橋・道路・農業・教育・ITなど幅広い分野で日本が支援
- 日本は世界でバングラデシュを最も多く支援している国
親日感情の実態(JETRO調査)
バングラデシュの大学生向けアンケートで日本は以下のすべての項目で上位1〜3位にランクインしています。
- 「大事な国」
- 「好きな国」
- 「旅行したい国」
- 「勉強したい言語」
また、バングラデシュの有名大学の学長や教授の多くが日本の大学を卒業しており、現地では日本人というだけで熱烈な歓迎を受けます。
2.バングラデシュ人の性格的特徴

フレンドリーで距離感が近いコミュニケーションスタイル
バングラデシュ人の最も特徴的な性格は、非常に社交的でフレンドリーであることです。
世界一の人口密度を持つ環境が、初対面の人にも物怖じしない性格を育んできました。
具体的な行動パターン
- 初対面でも積極的に話しかける
- 道で困っている人がいれば周囲の人々が集まって助ける
- 1回会っただけで家に招待してくれることも
- 知らない人に話しかけること、友達になることに全くためらいがない
ビジネスでのメリット
- 日本語の習得が早い(話すことが好きなため)
- 職場の雰囲気にすぐに馴染める
- チームワークを重視し、協力的
- 会社の同僚を「家族」のように認識する
バングラデシュ人と関わることに慣れていない最初の頃は、このフレンドリーすぎる距離感に疲れてしまう日本人も少なくないかもしれません。
しかし、困っているときに何の躊躇もなく助けてくれるなど、サポートしてくれることも多いです。
激しい競争社会で育まれたハングリー精神
バングラデシュの若者たちは激しい競争社会の中で強いハングリー精神を身につけています。
教育競争の実態
経済成長を続けるバングラデシュでは、中流所得層が増加し教育への投資が活発化しています。
より良い未来を目指して、小学校卒業後からほぼ毎日塾や家庭教師をつけて勉強するのが一般的です。
【ダッカ大学コンピューターサイエンス学部の例】
この数字は、日本の東京大学の合格率(約30%)と比較しても、いかに激しい競争かがわかります。
小学校卒業後から、ほぼ毎日塾や家庭教師をつけて勉強するのが一般的で、より良い学歴・仕事・収入を目指して若者達が日々競い合っています。
ハングリー精神の源泉
| 源泉 | 内容 |
|---|---|
| ① 経済的動機 | より良い給与・待遇を得たい |
| ② 家族への責任 | 家族への送金という明確な目標 |
| ③ 自己成長欲求 | スキルアップで市場価値を高めたい |
| ④ 向上心 | 常に上を目指す貪欲な姿勢 |
職場での表れ方
このハングリー精神は、職場では以下のような形で現れます。
- 新しい知識やスキルの習得に非常に積極的
- 研修や勉強会への参加意欲が高い
- フィードバックを素直に受け入れる
- 成長機会があれば大きく飛躍する
激しい競争を勝ち抜いてきた経験が、高いモチベーションと学習意欲として発揮されます。
家族を何よりも大切にする価値観
バングラデシュ人にとって、家族は人生の中心であり最優先事項です。
家族重視の特徴
- 結婚後も両親や祖父母と同居する大家族が一般的
- 日本で働く大きな理由の一つが「家族への送金」
- 給与の一部を必ず家族に送っている人が多い
- 家族の緊急事態には最優先で対応する
家族のために頑張りたいという気持ちを理解し、サポートすることで高いロイヤルティを獲得できます。
短期集中型の仕事スタイルと追い込み力
バングラデシュ人は「短期集中型」の仕事スタイルを持っています。
仕事の進め方の特徴

強みと弱み
| 強み ✓ | 弱み △ |
|---|---|
| 締切直前の追い込み力が凄い | 長期的な計画管理は苦手 |
| 急なトラブルへの対応力が高い | 日々の進捗管理が遅延しがち |
| 目の前の課題に集中できる | 先を見通した行動が苦手 |
| 瞬発力と突破力がある | スケジュール通りに進みにくい |
仕事スタイルの特徴
- 長期プロジェクト管理は苦手
- 目の前の課題や期限が差し迫ったタスクに強い
- 最後の締切日には「火事場の馬鹿力」を発揮
- 徹夜してでも辻褄を合わせてくる追い込み力
プログラマーやエンジニアなど、期日厳守が必須の職種では、この「最後の追い込み力」は非常に価値のある資質です。適切なタスク管理で、この能力を最大限に引き出せます。
「今この瞬間」を大切にする時間感覚
バングラデシュ人は長期的視野より短期的視野で考える傾向があります。
短期志向になる背景
経済が成長しているとはいえ、十分な貯蓄がある人はほとんどおらず、中間層でも「今月・今日をサバイバル」という状況が一般的です。
日常生活の不確実性
バングラデシュでは、明日の予定すら立てにくい環境があります。
- 雨季の洪水:主要道路が水没し「ボート通勤」が必要になる
- 突然のデモ:野党のデモで道路がブロックされ、オフィスが閉鎖
- 政治・天候の影響:長期計画を立てても突発的な出来事でチャラになる
このような環境で育つと、「将来を計画しても意味がない」という感覚が生まれます。
短期志向の背景
- 十分な貯蓄がある人はほとんどおらず、今月・今日をサバイバル
- 政府の支援制度がほぼ皆無
- 天候・治安・政治・道路事情が日々変化する不確実な社会環境
- 雨季には「ボート通勤」が必要なほどの洪水
- 野党のデモで突然道路がブロックされる
「インシャアッラー」の精神
「インシャアッラー(アッラーの神が望めば叶うでしょう)」という言葉をよく使い、将来は神の思し召しという価値観を持っています。
日本企業での対応
この時間感覚の違いは、適切な教育で改善できます。
- 日本のビジネス文化で時間厳守が重要な理由を丁寧に説明
- 時間管理の具体的な方法を指導(余裕を持った行動計画など)
- スケジュール管理ツールの使い方を教える
- 段階的な改善を目指す
バングラデシュ人は真面目で学習意欲が高いため、時間管理の意義を理解すれば、積極的に改善に取り組みます。
インドネシア人を雇っていくために事前に理解しておきたい、インドネシア人の特徴や文化について詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
3.バングラデシュ人の仕事に対する姿勢

スキルアップと待遇改善への強い意欲
バングラデシュ人は自己成長とキャリアアップに対して非常に強い意欲を持っています。
日本で働く3つの動機
| 動機 | 内容 |
| ① 経済的動機 | 通貨価値の差は7〜8倍。バングラデシュの初任給2〜3万円に対し、日本は20万円前後 |
| ② 技術習得 | 先進国日本で最先端技術を学び、市場価値を高められる |
| ③ 親日感情 | 日本への憧れや尊敬の念 |
転職に対する抵抗感の少なさ
バングラデシュでは、より良い条件の会社があれば転職することが一般的に受け入れられています。
転職を防ぐための対策
- 明確なキャリアパスの提示(昇給・昇進の条件を具体的に)
- 多様な業務経験の提供(新しい刺激を与える)
- 適切な評価と待遇(市場相場を意識した給与設定)
- 成長実感の提供(スキル向上が実感できる環境)
目標が明確なときに発揮される高いパフォーマンス
バングラデシュ人は目標が明確で、やるべきことがはっきりしているときに高いパフォーマンスを発揮します。
力を発揮できる条件
「明確な目標+具体的な指示=高いパフォーマンス」
【具体的例】
✅達成すべき目標が数値で示されている
✅締め切りが明確に設定されている
✅やるべきタスクがリスト化されている
✅期待される成果が明治されている
困難にも粘り強く取り組む
激しい競争環境で育ってきた背景から、難易度の高い課題にも果敢に挑戦し、諦めずに最後までやり遂げる勤勉な姿勢を持っています。
効果的なマネジメント3つのポイント
| ポイント | 具体的な方法 |
|---|---|
| ① 目標の明確化 | 「なるべく早く」ではなく「○月○日まで」と具体的に |
| ② プロセスの説明 | 「何を」「どのように」進めるかを丁寧に説明 |
| ③ 短期目標への分解 | 長期プロジェクトは2週間〜1ヶ月単位に細分化 |
明確な指示と適切なサポートがあれば、バングラデシュ人は期待以上の成果を出してくれます。
4.バングラデシュの宗教と文化

穏健派イスラム教徒が90%以上を占める
国民の90%以上がイスラム教徒ですが、バングラデシュは「穏健派ムスリム国」と呼ばれています。
豚肉とアルコールを避ける食文化
イスラム教の教えに従い、バングラデシュ人の多くは食事に関するタブーを持っています。
食のタブー
企業としての配慮例
完璧である必要はありませんが、以下のような配慮ができると働きやすい環境になります。
配慮する姿勢を示すだけでも、バングラデシュ人材は非常に感謝してくれます。完璧を目指すより、理解しようとする姿勢が大切です。
1日5回の礼拝とラマダン(断食月)の習慣
イスラム教徒には、日常的な宗教実践として礼拝と断食があります。
1日5回の礼拝
この2回が該当
ラマダン(断食月)
年に1回、約1ヶ月間実施される断食期間です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | イスラム暦の第9月(毎年時期が変わる) |
| ルール | 日の出〜日没まで飲食禁止(水も不可) |
| 夜間 | 日没後は飲食可能 |
| 免除対象 | 妊婦、病人、子ども、旅行中の人など |
企業としての配慮
礼拝への対応
- 1日5回の礼拝(勤務時間中は2回程度)
- 1回あたり5〜10分程度
- 静かな場所(会議室等)があれば十分
ラマダン期間中の対応
- 体調への気遣い
- 重労働を避ける配置転換(可能であれば)
- 休憩時間の柔軟な運用
過度な心配は不要
バングラデシュ人は穏健派が多く、適応力が非常に高いため、仕事中の礼拝を省略したり帰宅後にまとめて行う人もいます。
また、日本企業に入ると自然と日本の文化にアジャストしていくため、宗教文化の違いで大きな問題が発生することはほとんどありません。
「配慮します」という姿勢を示すだけでも十分です。
5.バングラデシュ人採用成功の7つのポイント

ポイント1:信頼関係の構築を最優先する
バングラデシュ人は尊敬する上司の下では驚くほど高い忠誠心を発揮します。
信頼関係構築の方法
ポイント2:明確なキャリアパスと昇給条件を提示する
バングラデシュ人は強いキャリア志向を持っています。
転職を防ぎ、長期的に活躍してもらうために不可欠なポイントです。
提示すべき内容
- 現在のポジションから次のステップまでの道筋
- 必要なスキルや経験の具体的な内容
- 昇進・昇格の判断基準
- 定期昇給の時期と基準
- 成果に基づく昇給の仕組み
「この会社で成長できる」という確信を持ってもらうことで、高いモチベーションを維持し、長期的に活躍してくれます。
ポイント3:宗教・文化への配慮体制を整える
宗教や文化への配慮は、「この会社は自分を尊重してくれている」と感じてもらう重要なポイントです。
企業としてできる配慮例
| レベル | 対応内容 |
|---|---|
| 最低限 | ・礼拝時間の確保 ・豚肉不使用の選択肢 ・本人の希望を確認 |
| 理想的 | ・専用の礼拝スペース ・ハラル認証の食事 ・ラマダン期間中の業務調整 |
重要な心構え
完璧な対応である必要はありません。大切なのは「配慮しようとする姿勢」です。
✓ できる範囲で対応する
✓ 困ったら本人に相談する
✓ 一緒に解決策を考える
この姿勢を示すだけでも、バングラデシュ人材は非常に感謝し、会社への信頼を深めてくれます。実際、適応力が高いため、宗教文化の違いで大きな問題が発生することはほとんどありません。
ポイント4:短期目標を設定して成果を可視化する
バングラデシュ人は短期集中型の仕事スタイルを得意としています。この特性を活かすマネジメントが重要です。
長期プロジェクトの細分化
効果的な進捗管理
| 方法 | 頻度 | 内容 |
|---|---|---|
| 短期ミーティング | 週1回 | 15〜30分の進捗確認 |
| 詳細振り返り | 月1回 | 達成度確認と次月計画 |
| 随時相談 | いつでも | 困ったときの相談体制 |
成果の可視化方法
達成した成果を目に見える形にすることで、モチベーションが高まります。
- タスクリストのチェックボックス
- 進捗グラフやチャート
- 完了タスクの一覧表示
- ダッシュボードでの進捗表示
この手法で、バングラデシュ人の「追い込み力」を活かしながら、計画的な進捗管理が可能になります。
ポイント5:時間管理の重要性を丁寧に教育する
バングラデシュ人の時間感覚は日本人とは異なりますが、適切な教育で改善できます。
時間にルーズになりがちな背景
バングラデシュでは交通渋滞が激しく到着時間が読めない環境や、時間厳守の文化が日本ほど厳しくないという背景があります。
しかし、これは「いい加減」なのではなく、育った環境の違いです。
3ステップの教育方法
【ステップ1】理由を説明 「なぜ時間厳守が重要か」を丁寧に説明
・日本では時間厳守が信頼の基礎
・遅刻が他の人に迷惑をかける
・時間を守ることが評価につながる
↓
【ステップ2】具体的な方法を指導
・余裕を持った行動計画の立て方
・通勤時間の計算(+30分の余裕)
・スケジュール管理ツールの使い方 ・アラーム機能の活用
↓
【ステップ3】段階的に改善
第1段階:大幅な遅刻をなくす
第2段階:始業時間に間に合う
第3段階:余裕を持って到着する

環境面でのサポート
| サポート内容 | 具体例 |
|---|---|
| 住居選定 | 通勤時間を考慮した場所選び |
| 交通手段 | 最適なルートのアドバイス |
| 連絡方法 | 遅延時の報告方法を明確化 |
| 柔軟な対応 | 天候や交通機関トラブル時の配慮 |
バングラデシュ人は真面目で学習意欲が高いため、時間管理の意義を理解すれば必ず改善に取り組みます。
責めるのではなく、丁寧に教育することが成功の鍵です。
ポイント6:本音を引き出すコミュニケーションを心がける
バングラデシュ人は尊敬する上司に「Yes」と答える傾向があります。
質問の仕方の工夫
| ❌ 悪い質問 | ✅ 良い質問 |
| 理解できましたか? | どのように進めますか? |
| できますか? | 困っていることは何ですか? |
| 大丈夫ですか? | 何かサポートが必要ですか? |
その他の方法
- 週1回の1on1ミーティング
- 心理的安全性の確保(失敗を責めない文化)
- タスク管理ツールでの進捗共有
- 「分からないと言える人が信頼される」というメッセージを繰り返す
このように相手の本音を聞き出せるようなコミュニケーションを心がけていきましょう。
ポイント7:家族の存在を理解しサポートする
バングラデシュ人にとって家族は人生の中心です。家族への理解とサポートが長期定着の鍵となります。
家族がなぜ重要か?
日本で働く大きな理由の一つが「家族への送金」です。
給与の一部を必ず家族に送っている人が多く、家族の緊急事態には最優先で対応します。
企業としてできるサポート
| カテゴリ | 具体的な支援内容 |
|---|---|
| 住居 | ・社員寮の提供 ・住居探しのサポート ・初期費用の支援 |
| 生活立ち上げ | ・役所手続きのサポート ・銀行口座開設の支援 ・携帯電話契約の支援 |
| 送金 | ・送金方法の案内 ・送金サービスの紹介 ・手数料の情報提供 |
| コミュニティ | ・同郷の先輩社員とのつながり ・バングラデシュ人コミュニティの紹介 |
投資対効果
家族へのサポートは一見コストがかかるように見えますが、実は大きなリターンがあります。
✓ 定着率の大幅な向上
✓ 高いモチベーションの維持
✓ 会社への強いロイヤルティ
✓ 口コミによる優秀な人材の紹介
家族を大切にする姿勢を示すことで、バングラデシュ人材は会社を「第二の家族」として認識し、長期的に貢献してくれます。
6.バングラデシュ人を採用するメリット

高い英語力で国際的なビジネスに対応できる
バングラデシュ人材の最大の強みの一つが、英語力の高さです。
イギリスの植民地だった歴史的背景から、大卒ホワイトカラー層はほぼ全員がネイティブ・ビジネスレベルの英語を話します。
ビジネスでの活用場面
| 場面 | 具体例 |
|---|---|
| グローバル対応 | 海外顧客とのやり取り、英語での会議・商談 |
| 技術情報 | 最新技術情報の入手、海外技術文書の理解 |
| ブリッジ人材 | 日本と海外拠点の橋渡し、多国籍チーム内の調整 |
| 資料作成 | 英文資料の作成・レビュー、翻訳サポート |
日本企業にとってのメリット
- グローバル展開を視野に入れている企業にとって即戦力
- 外国人顧客とのやり取りが必要な業務に最適
- 日本人社員の英語学習の刺激にもなる
- 国際的な視点を組織にもたらす
高い英語力は、バングラデシュ人材を採用する大きなアドバンテージの一つです。
理系人材・IT人材が豊富で技術力が高い
バングラデシュは「隠れたIT大国」として近年世界中から注目を集めています。
得意な技術領域
| 分野 | 具体的なスキル |
|---|---|
| Web開発 | フロントエンド・バックエンド |
| モバイル | iOS・Androidアプリ開発 |
| データベース | 設計・管理・最適化 |
| クラウド | AWS・Azure・GCP |
| 先端技術 | AI・機械学習 |
| インフラ | システム構築・運用 |
即戦力としての活躍
- 入社後すぐに開発業務で戦力化
- 大手IT企業やスタートアップでの実績多数
- オフショア開発のブリッジSEとして活躍
- 新規プロジェクトのリーダーとして抜擢
IT業界以外でも活躍
製造業など理系人材を必要とする業種でも、バングラデシュ人材の高い技術力と論理的思考力は大きな戦力となります。
日本では深刻なIT人材不足が続いており、バングラデシュ人材の採用はこの課題を解決する有効な手段です。
親日感情により日本での就労意欲が高い
バングラデシュは世界有数の親日国です。この親日感情が採用活動で大きなアドバンテージとなります。
多くのバングラデシュの有名大学の学長や教授が日本の大学を卒業しており、現地では日本人というだけで熱烈な歓迎を受けます。
日本への憧れの理由
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 歴史的関係 | 1971年の独立直後から50年近い支援の歴史 |
| インフラ支援 | 橋・道路・農業・教育・ITなど幅広い分野で日本が最大の支援国 |
| 技術への尊敬 | 日本の技術力や品質への憧れ |
| 文化的魅力 | アニメ・漫画などの日本文化への興味 |
高いモチベーションの表れ
日本で働けることへの感謝の気持ちが、以下のような行動として現れます。
- 積極的な日本語学習
- 日本文化への理解努力
- 会社への貢献意欲
- 長期的なキャリア構築への意欲
採用活動での優位性
- 日本企業を第一志望とする人材が多い
- 他国(欧米など)の選択肢がある中でも日本を選ぶ
- 内定承諾率が高い
- 入社後の定着率が高い
基本的に、バングラデシュ人は穏やかで優しく、人懐っこい人が多いため、謙虚な日本人とも相性が良好です。バングラデシュ人が日本で働くか他の国で働くかを選ぶ時、日本企業は有利な立場にあります。
若くエネルギッシュで成長ポテンシャルが高い
バングラデシュは非常に若い国です。この若さとエネルギーが組織に活力をもたらします。
人口構成の若さ
この若い人口構成は、日本の少子高齢化が進む中で大きな魅力となっています。
若さがもたらす3つのメリット
| メリット | 具体的な効果 |
|---|---|
| 適応力 | ・最新技術を素早くキャッチアップ ・デジタルネイティブ世代 ・変化への柔軟な対応 |
| 行動力 | ・エネルギッシュな仕事ぶり ・困難な課題への粘り強さ ・高い集中力 |
| 長期雇用 | ・20代が中心で長期キャリア構築が可能 ・育成投資の回収期間が長い ・会社の中核人材として成長 |
成長意欲の高さ
若さとハングリー精神が組み合わさり、非常に高い成長意欲を持っています。
- 新しい知識やスキルへの貪欲さ
- 失敗を恐れないチャレンジ精神
- フィードバックを素直に受け入れる姿勢
- 自己研鑽への積極性
組織への効果
また組織への効果としては職場の活性化や新しいアイデアの導入など、イノベーションが促進されます。
日本企業の多くが高齢化に直面する中、組織の若返りと活性化に貢献します。
外国人労働者の特定技能1号と2号の違いから、対象となる16分野の詳細、採用に必要な要件や手続き、支援体制の整備まで、外国人労働者受け入れの全プロセスを知りたい方はこちらの記事もおすすめです。
7.バングラデシュ人材で人手不足を解決しよう

バングラデシュ人は高い英語力とIT技術力を持ち、親日感情が強く日本での就労意欲が高い人材です。社交的でハングリー精神があり、適切なマネジメントで大きく活躍します。
宗教・文化への配慮は必要ですが、適応力が高いため過度な心配は不要です。
信頼関係の構築、明確なキャリアパス提示など7つのポイントを押さえれば、採用は必ず成功します。