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バングラデシュ人の英語力は本当に高い?採用担当者が知るべき5つの真実

「バングラデシュ人は英語が得意」「TOEIC平均スコアが895点で世界1位を記録(2014年の調査)」という話があり、採用を検討している企業もいるのではないでしょうか?

はたして、バングラデシュ人の英語力は本当に高いのか、実態はどうなっているのでしょうか。

本記事では、バングラデシュ人の英語力の実態を、教育背景による差、訛りの特徴、他国人材との比較、採用時の確認ポイントまで解説。採用担当者が知るべき「5つの真実」をお伝えします。

この記事を読んでわかること
  • TOEIC平均895点の真相:なぜこの数字だけで判断してはいけないのか
  • ビジネスで使える英語力を持つ人材の見極め方:学歴・職歴・面接での具体的確認方法
  • 職種別の英語力活用戦略:IT、営業、製造業など、どの職種で英語力が活きるのか

1.バングラデシュ人の英語力が注目される背景

1.バングラデシュ人の英語力が注目される背景

深刻化する人材不足と英語人材へのニーズ

日本企業は今、深刻な人材不足に直面しています。特にIT業界では有効求人倍率が2倍を超え、優秀なエンジニアの確保が経営課題です。

同時に、グローバル化の進展により、海外取引先とのやり取りや国際プロジェクトへの参画が増加していますが、日本人社員の英語力不足が課題となっています。

そこで注目されているのが、英語でコミュニケーションができる外国人材の採用です。

英語ができる人材であれば、入社直後から英語での業務指示や海外案件への配置が可能になり、人材不足の解消と組織のグローバル対応力向上という一石二鳥の効果が期待できます。

「TOEIC平均895点」というデータの真相

「バングラデシュのTOEIC平均スコアは895点で世界第1位」という情報を目にしたことがある方も多いでしょう。

しかし、この情報には大きな誤解があります

データの真実

  • このデータは2014年のものである
  • 当時の受験者は極めて限定的なエリート層のみ
  • バングラデシュではTOEICは一般的ではなく、IELTSが主流

つまり、895点という数字は一部の高学歴者が受験した結果であり、バングラデシュ人全体の英語力を示すものではありません

この数字だけを見て「全員英語が得意」と判断するのは危険です。

なぜバングラデシュ人材が選ばれるのか

それでも、バングラデシュ人材への注目が高まっているのには理由があります。

バングラデシュ人材が注目される理由

要素詳細
IT産業の成長政府の「Digital Bangladesh Vision 2021」による人材育成
BPO市場の拡大グローバル企業からのプロジェクト受注実績が豊富
国民性フレンドリー、社交的、キャリアアップへの強い意欲
親日感情日本で働くことへのポジティブなイメージ
コスパインド人材と比較して給与水準がやや低い

2.バングラデシュの英語教育システムの実態

2.バングラデシュの英語教育システムの実態

イギリス植民地時代から続く英語教育の伝統

バングラデシュは1971年の独立まで長いイギリス統治を経験しており、英語は教育・行政・ビジネスの重要な言語として定着してきました。

現在も英語は準公用語的な位置づけにあり、契約書、銀行関係の書類、企業の公式文書の多くが英語で作成されています。

小学校から始まる本格的な英語カリキュラム

バングラデシュの英語教育の特徴

  • 開始時期:小学1年生(6歳)から英語教育スタート
  • 教育レベル:小学3年生の内容が日本の中学2年生レベルに相当
  • 私立学校:一部のエリート校では全科目を英語で実施
  • 発音教育:幼少期から堂々とした英語での挨拶や会話が可能

日本との比較

比較項目
BANGLADESH
教育開始
小学1年生
小学3年生(本格的には中学から)
教育言語
私立校では英語で授業
基本的に日本語
小3レベル
日本の中2相当
初級レベル

大学では英語の教科書が標準という現実

バングラデシュの大学教育の最大の特徴は、専門書が英語で書かれているのが標準という点です。

  • 理系分野(IT、工学、医学):教科書、講義、レポート、試験すべて英語
  • 文系分野(経済学、経営学):最新理論は英語文献で学習
  • 結果:大卒者は自然とビジネスレベルの英語力を習得

重要ポイント

学歴があると思われる大人のバングラデシュ人であれば、英語で仕事ができ、自分の意見を正確に伝える力があると考えてよいでしょう。もともと言語能力に長けたお国柄なので、英語でも相手を説得できるコミュニケーション能力を持っています。

都市部と農村部、教育機会による大きな格差

重要な注意点:すべてのバングラデシュ人が英語を話せるわけではありません。

英語力の格差要因

日本の教育格差の現状
地域差
都市部の私立学校 vs 農村部の公立学校で教育の質に差があります。
経済格差
義務教育は小学校まで。中学以降は経済状況が教育機会に影響します。
年齢差
英語教育の整備は2000年以降。30歳以上は教育機会が限定的です。
学校の質
公立学校であっても、教育内容に地域や学校ごとの大きなバラつきがあります。

採用時の重要ポイント

候補者の教育背景(地域、学校、学歴)、職歴を確認し、実際の英語力を見極めることが不可欠です。

3.【真実1】ビジネス英語が使えるのは高学歴層に限られる

3.【真実1】ビジネス英語が使えるのは高学歴層に限られる

大卒以上の人材は流暢なビジネス英語を話す

大学で英語での専門教育を受けたバングラデシュ人は、高い英語力を持っています。

トップ大学の卒業生の英語力

  • ダッカ大学、BUET(バングラデシュ工科大学)などの卒業生
  • 英語での会議、メール、報告書作成を問題なく遂行可能
  • 技術用語を含む専門的な英語に精通

IT・エンジニア職では英語が業務言語になっている

バングラデシュのIT産業では、英語が事実上の業務言語です。

IT人材の日常業務(すべて英語)

  • 海外クライアントとのオンライン会議
  • 技術文書(仕様書、設計書)の作成
  • GitHubでのコードレビューとコメント
  • Stack Overflowでの情報検索
  • Slack、Jiraでのプロジェクト管理

フリーランスプラットフォームで海外案件を受注するエンジニアも多く、英語でのコミュニケーション能力なしには仕事を獲得できません。

職歴・業界によって英語使用頻度が大きく異なる

英語力は職歴と業界に大きく依存します。

業界・職種別 英語レベル比較
高レベルが求められる業界・職種
IT・ソフトウェア開発
ビジネスレベル (国際的な連携・ドキュメント読解)
BPO・外資系企業
ビジネスレベル (日常的な英語コミュニケーション)
貿易会社
ビジネスレベル (専門用語を伴う交渉・文書作成)
低〜限定的な英語レベルの業界・職種
ローカル企業事務職
限定的 (簡単なメールや資料読解)
小売業・サービス業
限定的 (接客のための簡単な日常会話)
建設現場・国内製造業
限定的 (安全指示やマニュアルの理解)

面接での確認ポイント

「前職で英語を使う機会はどのくらいありましたか?」「英語での会議やメール対応の経験は?」と具体的に質問し、実務レベルの英語使用経験を確認しましょう。

4.【真実2】バングラデシュ英語には独特の訛りがある

4.【真実2】バングラデシュ英語には独特の訛りがある

インド英語の影響を強く受けた発音特徴

バングラデシュ英語は、インド英語と共通する独特の訛りがあります。

主な発音の特徴

特徴詳細
R音の強調巻き舌を多用、「water」→「ウォーターr」
スペル通り発音通常発音しない文字も発音(例:knowledge の”k”)
独特のイントネーション文末が上がる、平叙文が疑問文のように聞こえる
現在進行形の多用ヒンディー語の影響で「I am understanding」など

日本人にとって聞き取りやすいかは個人差がある

聞き取りの難易度

  • ✗ 聞き取りにくい⇒R音の強調、独特のイントネーション、話すスピードが速い
  • ✓ 聞き取りやすい⇒発音が明瞭、スペル通りで単語が推測しやすい

実際の現場では 最初の1〜2週間は戸惑うものの、毎日コミュニケーションを取る中で徐々に慣れていくケースが多いです。お互いに非ネイティブ同士であるため、「伝えようとする姿勢」が最も重要です。

グローバルビジネスでは訛りは障害にならない

現代のグローバルビジネスでは、様々な訛りの英語が当たり前に使われています。

世界中のビジネス英語

インド英語、シンガポール英語、フィリピン英語、中国英語、フランス訛り、ドイツ訛り、日本訛り…

重要なのは「完璧な発音」ではなく、「明確なコミュニケーション」「伝えようとする意志」です。インド英語同様、バングラデシュ英語も国際的なビジネス環境では全く問題になりません。

採用担当者へのアドバイス

訛りを理由に採用を躊躇せず、「実務上のコミュニケーションが取れるか」という観点で判断しましょう。

5.【真実3】他の外国人材と比較した英語力の位置づけ

5.【真実3】他の外国人材と比較した英語力の位置づけ

フィリピン人との比較:準公用語 vs 第二外国語

項目フィリピンバングラデシュ
英語の位置づけ公用語の一つ教育・ビジネス言語
英語話者の割合約92%(広く普及)高学歴層中心(限定的)
発音・訛りアメリカ英語に近いインド英語に近い
ビジネス英語高い(BPO業界)高い(IT・高学歴層)
給与水準やや高いやや低い

判断ポイント

英語話者の「量」ではフィリピンが優位ですが、高学歴層のビジネス英語「質」ではバングラデシュも同等かそれ以上。コスト面ではバングラデシュがやや有利です。

ベトナム人・ミャンマー人との比較:明確な優位性

技能実習生レベルでの英語力比較

国籍日本語英語
ベトナム人学習意欲高いほぼ不可
ミャンマー人学習意欲高いほぼ不可
バングラデシュ人(高卒)学習必要基本的なコミュニケーション可能
バングラデシュ人(大卒)学習必要ビジネスレベル可能

採用戦略

日本語前提の製造業・建設業ではベトナム・ミャンマーが適し、英語活用・海外案件ではバングラデシュが圧倒的に有利です。

インド人との比較:同じ南アジア圏の共通点

共通点

相違点

項目インドバングラデシュ
IT産業規模非常に大きい(世界的中心地)成長中
採用競争激しい(欧米企業も採用)まだ緩やか
給与水準高い比較的低い

採用戦略

「インド人材は高すぎて予算が合わない」という企業にとって、同等の技術力・英語力を持つコストパフォーマンスに優れたバングラデシュ人材を検討する余地はあると思います。

フィリピン人の英語力やビジネスでの実用性、採用時の注意点まで、人事・採用担当者が知るべき情報を詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

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6.【真実4】英語力を活かせる職種と活かせない職種がある

6.【真実4】英語力を活かせる職種と活かせない職種がある

ITエンジニア・プログラマー:最も英語力が活きる職種

バングラデシュ人の英語力が最も活きるのは、IT・エンジニア職です。

プログラミングの世界では公式ドキュメント、技術ブログ、Stack Overflowなど、ほとんどの情報源が英語であり、英語力が直接的に業務パフォーマンスに結びつきます。

英語力が活きる場面

  • 技術文書(英語)の読み書き
    ⇒日本人エンジニアが翻訳ツールに頼る時間を大幅に短縮。設計書、仕様書、技術レポートを英語で作成でき、グローバルスタンダードな環境を構築。
  • Stack Overflow、GitHubでの情報収集・コミュニケーション
    ⇒最新の技術情報を原文で理解し、問題解決が迅速に。
  • グローバル開発チームでの協働
    ⇒多国籍メンバーとのSlack、Jiraでのリアルタイムコミュニケーション、オンライン会議での技術的ディスカッション、ペアプログラミングなど即戦力として活躍。
  • 海外クライアントとの直接コミュニケーション
    ⇒要件ヒアリング、仕様確認、進捗報告、問題解決の相談などを英語で行えるため、通訳を介さずスムーズに業務を進められる。

カスタマーサポート・BPO業務:英語対応で差別化

活用シーン

  • 英語でのメール・電話・チャット対応
  • 海外顧客からのクレーム処理
  • 24時間対応体制の構築(時差活用)

バングラデシュのBPO産業は急成長しており、実務経験者が多く、採用後すぐに戦力化できます。

国際営業・貿易実務:英語交渉力が武器になる

商社や貿易会社、海外展開を進める企業にとって、バングラデシュ人材の英語力は大きな武器となります。

バングラデシュ人はもともと言語能力に長けたお国柄であり、英語でも相手を説得できる高度なコミュニケーション能力を持っています。

強みを発揮できる業務

  • 海外取引先との商談・交渉
  • 貿易書類(英語)の作成・確認
  • 南アジア市場進出時のブリッジ人材
  • イスラム圏ビジネスでの文化的理解

製造業・建設業:日本語が中心で英語の優位性は限定的

現場作業の現実

工場や建設現場では日本語でのコミュニケーションが中心。英語力よりも日本語能力、技術力、体力が重視されます。

ただし、将来的に管理職候補として海外拠点との連携や技術指導を行う場合、英語力は大きなプラスとなります。

職種別採用判断

採用目的重視する能力適した人材
現場作業の人手不足解消日本語、体力、技術ベトナム、ミャンマー
将来の管理職候補英語力、学歴、リーダーシップバングラデシュ、インド
海外拠点との連携役英語力、技術力、マネジメントバングラデシュ、フィリピン

7.【真実5】採用時の英語力確認には明確な基準が必要

7.【真実5】採用時の英語力確認には明確な基準が必要

学歴・教育機関で英語力をある程度判断できる

バングラデシュ人材の英語力を見極める最初の手がかりは、学歴と出身教育機関です。

これまで解説してきた通り、教育背景によって英語力に大きな差があるため、履歴書の学歴欄は重要な判断材料となります。

判断材料

  1. 大学名・ランク
    • トップ大学:ダッカ大学、BUET、ノースサウス大学など
    • これらの卒業生はビジネスレベルの英語力を保有
  2. 専攻分野
    • 英語使用頻度が高い専攻:IT、工学、経営学、経済学
  3. 学校種別
    • 私立学校(特にEnglish Medium School)出身者は英語力が高い傾向
  4. 海外留学経験
    • 英語圏への留学経験は高い英語力の証明

学歴から英語力をある程度推測できますが、最終的には面接で実際の英語コミュニケーション能力を確認することが最も重要です。

面接で確認すべき実践的な英語コミュニケーション能力

学歴から英語力をある程度推測できますが、実際の面接で具体的に確認することが最も重要です。

履歴書だけではわからない「実際の英語コミュニケーション能力」を、以下の方法で見極めましょう。

面接でのチェック項目

チェック項目確認方法目的
基本会話英語での自己紹介、職務経歴説明流暢さ、発音、文法の確認
ロールプレイ業務シーンを想定した英語対応実践的なコミュニケーション能力
電話対応別室からの英語での指示・質問聞き取り能力と即応性
メール作成ビジネスメールをその場で作成英文ライティング能力
プレゼン5分程度の英語プレゼン論理的構成力と説得力

重要ポイント

面接では「英語が話せるか」だけでなく、「業務で必要な英語コミュニケーションができるか」を確認することが重要です。想定される実際の業務シーンに即したロールプレイや課題を通じて、採用後のミスマッチを防ぎましょう。

職種別に求められる英語レベルの具体的基準

職種によって求められる英語レベルは大きく異なります。

自社の業務内容に応じて明確な基準を設定することで、採用後のミスマッチを防ぐことができます。以下に職種別の具体的な基準を示します。

職種別英語力基準

職種最低限レベル理想的レベル
ITエンジニア技術文書読解、コードレビューコメント作成技術議論、設計書作成、海外クライアント対応
カスタマーサポートメール返信、定型的電話対応クレーム対応、複雑な問題の説明・提案
国際営業ビジネスメール、商品説明、基本交渉商談、プレゼン、契約交渉
製造・建設基本的な安全指示の理解作業手順書読解、海外拠点との連携

評価基準の設定手順

  1. 実際の業務で英語を使う場面をリストアップ
  2. 必要な英語スキル(読・書・聞・話)を特定
  3. 最低限と理想的なレベルを明確化
  4. 面接チェック項目を作成
  5. 合否判定基準を数値化(例:10項目中7項目クリアで合格)

こうした明確な基準を持つことで、「この候補者は自社の業務で本当に英語力を活かせるか」を客観的に判断でき、採用後のミスマッチを防ぐことができます。

8.バングラデシュ人の英語力を最大限活かす採用戦略

8.バングラデシュ人の英語力を最大限活かす採用戦略

英語環境を整備すれば入社直後から即戦力に

バングラデシュ人材の英語力を最大限に活かすには、受け入れ側の環境整備が不可欠です。

英語でのコミュニケーション体制を整えることで、日本語習得を待たずに入社直後から即戦力として活躍してもらうことができます。

受け入れ環境の整備

整備項目具体的施策効果
業務マニュアル重要マニュアルの英語化理解が早まる、自主学習可能
コミュニケーションツールSlack英語チャンネル、Jira英語設定スムーズな情報共有
日本人社員の英語力簡単な英語フレーズ集配布、英会話研修相互コミュニケーション成立
業務プロセスグローバルスタンダード導入組織全体の生産性向上

重要ポイント

英語環境の整備は、バングラデシュ人材のためだけでなく、組織全体のグローバル化と業務効率化にもつながります。

「日本語ができないと何もできない」という状況を避け、英語で業務を進められる体制を作ることで、優秀な外国人材を即戦力として活用できます。

日本語教育と英語活用のバランス戦略

バングラデシュ人材の英語力を活かしつつ、同時に日本語能力も向上させるバランス戦略が重要です。焦って日本語習得を強制すると、最大の強みである英語力を活かせなくなってしまいます。

段階的な日本語習得計画

語学学習 ロードマップ(3つのステップ)
0-3ヶ月
基礎
主な学習言語
英語メイン
目標
挨拶・日常会話
3-6ヶ月
基礎〜中級
主な学習言語
英語中心、日本語併用
目標
業務指示理解
簡単な報告・相談可能
6-12ヶ月
N3〜N2
主な学習言語
日本語・英語併用
目標
会議参加
N3~N2レベルの理解

重要ポイント

バングラデシュ人は日本語習得が早い傾向にあります。ただし、英語での強みを失わないよう、海外案件や英語業務も継続的に担当してもらい、「日本語も英語も両方できる」バイリンガル人材として育成しましょう。

グローバル案件・海外業務への積極的配置

バングラデシュ人材の英語力を最大限活用するには、英語が必要な業務に積極的に配置することが重要です。

日本語が必要な業務ばかりを任せていては、せっかくの英語力という強みを活かせません。

英語力を活かす配置戦略

  • 短期(入社直後):海外クライアント対応、英語資料作成・翻訳
  • 中期(1-3年):グローバルプロジェクト、チームリーダー
  • 長期(3年以上):海外展開の中核、部門マネージャー、経営層参画

キャリアパスの明確化が重要

バングラデシュ人はキャリアアップへの意欲が高く、より良い機会を求めて積極的に学習や自己投資を行います。

また、バングラデシュでは転職が一般的なため、明確なキャリアパスと継続的な成長機会を示すことで、優秀な人材の長期定着が期待できます。

「日本での仕事経験を通じて、国際的な視野を広げ、グローバルなキャリアを築く」という将来像を示すことが、モチベーション維持の鍵となります。

宗教・文化への配慮で定着率向上

バングラデシュ人の多くはイスラム教徒です。宗教・文化への配慮は、単なる「やさしさ」ではなく、人材の長期定着と高いパフォーマンスを引き出すための重要な戦略投資です。

イスラム教徒への基本配慮

配慮項目具体的対応
祈りの時間1日5回の礼拝時間確保(各10-15分)、静かな場所の提供
食事制限豚肉不使用、ハラール食材、アルコール強要禁止
ラマダン日中の断食への理解、勤務時間調整、体力配慮

重要な認識

バングラデシュ人の多くは「ムスリム穏健派」であり、日本文化を理解し、教えを守りながらもスムーズになじんでいく人が多いです。

過度に恐れる必要はありませんが、基本的な配慮が人材の満足度とロイヤリティ向上、離職率低下につながります。

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9.英語力を正しく理解すればバングラデシュ人材は強力な戦力になる

9.英語力を正しく理解すればバングラデシュ人材は強力な戦力になる

バングラデシュ人の英語力は、教育背景や職歴によって大きく異なります。

「全員が英語が得意」という誤解を避け、学歴・面接・職歴から実際の英語力を見極めることが重要です。

高学歴層はビジネスレベルの英語を使いこなし、特にIT・国際営業分野で即戦力として活躍できます。

英語環境の整備、段階的な日本語教育、宗教・文化への配慮を行えば、コストパフォーマンスに優れたグローバル人材として、日本企業の成長に大きく貢献するでしょう。

記事を書いた人
butterfly-effect
行政書士法人バタフライエフェクト
行政書士法人バタフライエフェクトは、外国人の就労ビザ取得、相談のエキスパートです。上場企業様から小規模の会社様まで、これまで10,000件以上の案件を支援。就労ビザを踏まえた外国人雇用のコンサルティングも行っており、年間実績1,500件、ビザの専門家が多数在籍しています。
https://kigyosapri.com/visa/

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