ネパール人を特定技能で採用する完全ガイド|手順・費用・3つの注意点を徹底解説
人手不足が深刻化する中、ネパール人の特定技能採用が注目されています。
前年比46.5%増と急成長中のネパール人材は、日本語習得が早く、真面目で協調性が高いと評価されています。
本記事では、採用手順から費用、文化・宗教面での注意点まで、初めて外国人材を採用する企業でも実践できる情報を網羅的に解説します。
- ネパール人を特定技能で採用する具体的な手順(海外・国内の2ルート)
- 採用にかかる初期費用と継続費用の詳細な内訳
- 宗教・文化面での配慮など失敗しないための3つの重要注意点
1.日本で働くネパール人が急増している背景

特定技能ネパール人は前年比46.5%増の急成長
令和5年6月末時点での在留外国人数は全体で322万3,858人となり、過去最高を更新しました。
その中でネパール出身者は156,333人で、中国・ベトナム・韓国・フィリピン・ブラジルに続き第6位の規模となっています。
特に注目すべきは、特定技能での在留者数の伸びです。ネパール人の特定技能在留者数は3,428人で、対前年末増減率は46.5%と飛躍的に増加しています。
これは全在留資格の中でも最も高い増加率の一つです。
【在留資格別ネパール人在留者数(令和5年6月末時点)】
在留資格 | 在留者数(人) | 対前年末増減率(%) |
特定技能 | 3,428 | 46.5 |
技能実習 | 1,652 | 30.5 |
技術・人文知識・国際業務 | 31,043 | 20.7 |
留学 | 45,095 | 13.7 |
家族滞在 | 45,987 | 8.7 |
永住者 | 6,716 | 5.3 |
参考:出入国在留管理庁「令和5年6月末現在における在留外国人数について」
この数字からも、ネパール人の特定技能採用が他国と比べても、またネパール人在留者の中で比較しても、近年急速に拡大していることがわかります。
背景には、ネパールの若い労働力人口(平均年齢20代中頃)と、日本企業からの高い評価、そして両国政府間の協力体制があります。
日本での就労実績が着実に増加しているネパール人材は、高齢化が進む日本に対して、将来的にも継続して若者が活躍してくれる見込みがあります。
介護・外食・農業分野で特に活躍するネパール人材
では、ネパール人は具体的にどの分野で活躍しているのでしょうか。
令和5年6月末時点のデータによると、以下の分野での採用が特に多くなっています。
介護分野が圧倒的に多い理由は、ネパール人の持つ「目上の人を敬う文化」や「協調性の高さ」が、高齢者のケアという業務と非常にマッチしているためです。
家族を大切にする国民性も、高齢者への優しい対応に繋がっています。
また、外食業分野では英語も話せるネパール人が外国人観光客への対応でも活躍しています。
ネパール料理店での採用はもちろん、日本料理店や居酒屋などでも、ホールスタッフやキッチンスタッフとして重宝されています。
農業分野でも、真面目で責任感の強い国民性が評価され、季節労働や収穫作業などで重要な役割を担っています。体力があり、屋外作業も問題なくこなす点も高く評価されています。
今後は製造業(素形材・産業機械・電気電子情報関連)や建設業、ビルクリーニング、宿泊業での採用も拡大していくと予想されます。
人手不足が深刻化する日本において、ネパール人材は即戦力として、また長期的なパートナーとして、ますます重要な存在になっていくでしょう。
2.ネパール人を特定技能で雇用する5つのメリット

ネパール人を特定技能で採用することには、他国籍の人材にはない独自のメリットがあります。
ここでは、実際の採用企業から高く評価されている5つのポイントを詳しく解説します。
①日本語の習得が早くコミュニケーションが円滑
ネパール人が日本語を習得しやすい理由は、言語の構造にあります。
ネパール語と日本語の共通点
世界の主要言語の多くはSVO型(主語+動詞+目的語)の語順ですが、ネパール語は日本語と同じSOV型(主語+目的語+動詞)の文法構造を持っています。

この語順の一致により、ネパール人は日本語の文章構成を自然に理解できます。「てにをは」のような助詞の概念も類似しているため、文法的な理解が早いのが特徴です。
さらに、ネパールは多民族・多言語国家であり、国内では複数の言語が使用されています。
そのため「知らない言語は学ぶもの」という意識が文化として根付いており、日本語学習にも抵抗なく取り組む姿勢が見られます。
②勤勉で真面目、高いモチベーションで仕事に取り組む
ネパール人の仕事への姿勢は、多くの日本企業から高く評価されています。その背景には、ネパール特有の経済状況と文化があります。
高いモチベーションの背景
ネパールの平均月収は約2万円程度と非常に低く、一方で物価は決して安くありません。
日本の賃金水準はネパールと比較して10倍以上高いため、日本で働くことで家族全体の生活水準を大きく向上させることができます。
ネパール人は一般的に家庭を大事にすることを重要視しており、国外に出て家族のために仕送りする働き方が珍しくありません。
このような状況から、ネパール人の仕事へのモチベーションは非常に高く、日本人以上に一生懸命に働く姿勢が見られます。
責任感と真面目な働きぶり
ネパール人は責任感があり、任された仕事に対して真面目に取り組みます。家族のために働いているという明確な目的があるため、簡単には離職しません。
実際、ネパール人の特定技能労働者は離職率が低い傾向にあります。
また、転職すると新たな在留資格変更の手続きが必要になることや、家族への仕送りが途絶えるリスクを考えると、一つの職場で長く働きたいと考える人が多いのも特徴です。
企業側が適切な待遇と環境を提供すれば、長期雇用による安定した人材確保が期待できます。
③協調性が高くチームワークを大切にする
ネパール人の国民性として特に評価が高いのが、協調性とチームワークの精神です。
助け合いの文化
ネパールは決して資源に恵まれた国ではなく、人々は助け合いながら生活してきました。
困っている人がいれば手を差し伸べる、チームで協力して課題を解決するという姿勢が自然と身についています。
このような文化的背景から、ネパール人には助け合い精神が根づいています。他の外国人はもちろんのこと、日本人の従業員とも協力しながら業務に取り組んでくれるでしょう。
目上の人への尊敬
ネパールではカースト制度の影響もあり、仲間意識が強く、また目上の人や先輩を敬う文化があります。家族思いな性質は、身内への尊敬・尊重にもつながります。
職場においても、この姿勢は大きな強みとなります。上司や先輩の指導をしっかり聞き、「わからないことは素直に聞く」という謙虚な姿勢が見られます。
日本の職場文化における「報告・連絡・相談(ホウレンソウ)」とも親和性が高く、円滑なコミュニケーションが期待できます。
特に介護や外食業など、チームワークが重要な業種では、ネパール人のこうした性格が高く評価されています。対人関係が要となる業種や職場でも重宝されるでしょう。
④多様な文化に寛容で日本の職場に適応しやすい
ネパールはインドや中国のチベット自治区に囲まれた位置にあり、古くから多様な文化や価値観が交わる地域です。
多様性を受け入れる土壌
ネパール国内には100以上の民族が存在し、ヒンドゥー教・仏教・イスラム教など複数の宗教が共存しています。
公用語はネパール語ですが、地域によって様々な言語が使用されており、まさに多民族・多言語・多宗教の国家です。
このような環境で育ったネパール人は、自分と異なる文化や価値観を尊重し、受け入れることに慣れています。異なる価値観に対して寛容で、拒絶せずに受け入れる姿勢を持つ人が多いのが特徴です。
日本の職場文化への適応力
日本の職場文化に対しても、「押し付けられている」と感じるのではなく、「なぜそのルールが必要なのか」を丁寧に説明すれば、理解して順応してくれます。
例えば、時間厳守の重要性についても、ビジネス上の必要性を具体的に説明することで、徐々に日本の時間感覚に適応していきます。
有無を言わさず押し付けるのではなく、丁寧に必要性を説けば前向きに順応してくれるでしょう。
また、ネパールは親日国としても知られており、日本への憧れを持って来日する人も多く、日本文化を学ぶことに意欲的です。
1956年には日本とネパールの2国間で正式に外交が始まっており、日本とは友好関係にある国です。
⑤送り出し機関の利用が任意でコスト削減の余地がある
ネパールからの採用における大きなメリットの一つが、送り出し機関の利用が任意という点です。これは他の主要な送り出し国とは大きく異なる特徴です。
他国との違い
通常、海外人材を日本で雇用する際は現地の送り出し機関を利用する必要があります。ベトナム、フィリピン、インドネシアなどでは送り出し機関の利用が必須とされています。
しかし、送り出し機関の中には違法性のある機関も少なくなく、悪質な業者を見定めるだけでも採用までの手間を増やすことになります。
また、送り出し機関の手数料は1名あたり10〜20万円程度かかり、採用コストの大きな部分を占めます。
ネパール政府との協力体制
ネパールでは、在ネパール日本国大使館とネパール外務省との間で交換された口上書(MOC:Memorandum of Cooperation)により、両国政府が協力して悪質な仲介業者を排除する体制が整っています。
MOC(口上書)の概要
日本国法務省、外務省、厚生労働省及び警察庁は、ネパール労働・雇用・社会保障省と協力し、以下の事項等を通じて、特定技能における悪質な仲介事業者の排除に努め、ネパールからの有為な人材の円滑かつ適正な送出し・受入れを促進していくとされています。
採用ルートの選択肢
ネパールでは、上記の通りネパール労働・雇用・社会保障省という公的な機関がその役目を担っているので、安全面を保証した上で採用活動を行うことができます。
企業には以下の選択肢があります。
- 駐日ネパール大使館を通じて求人(有料、安全性が高い)
- 直接採用(コスト削減可能、手間はかかる)
- 送り出し機関を利用(任意、手続きサポート)
政府を通すためには費用も発生しますが、時間・安全性とコストを照らし合わせた合理的な判断が必要になるでしょう。
コスト削減を優先するか、手続きの簡便性を優先するかは、企業の状況とリソースによって選択できる柔軟性があります。
3.ネパール人を特定技能で採用する具体的な手順

ネパール人を特定技能で採用する際の具体的な手順を、実務的な観点から詳しく解説します。
採用ルートによってプロセスが異なるため、それぞれのケースを見ていきましょう。
採用ルートは2つ|海外から呼び寄せるか国内から雇用するか
ネパール人を特定技能採用する際、国外から呼び寄せるのか、もしくはすでに日本にいるネパール人を雇用するのかによって、プロセスや費用が異なります。
【ルート1】ネパール現地から採用する場合
- 所要期間: 4〜6ヶ月程度
- メリット:
- 幅広い人材から選考可能
- 技能試験・日本語試験合格者を確実に採用
- 新卒や未経験者の採用も可能
- デメリット:
- 手続きが複雑で7ステップ必要
- 時間がかかる
- 渡航費用が必要(5〜10万円)
- 面接がオンラインに限られる
【ルート2】国内在住のネパール人を採用する場合
- 所要期間: 1〜2ヶ月程度
- メリット:
- 手続きが2ステップで簡素
- 早期採用が可能
- 対面で面接ができる
- すでに日本の生活に慣れている
- 渡航費用が不要
- デメリット:
- 候補者が限られる
- すでに他社で就労中の可能性
- 留学生の場合は卒業時期に制約
どちらを選ぶべきか?判断基準
項目 | 海外から採用 | 国内から採用 |
採用までの期間 | 4〜6ヶ月 | 1〜2ヶ月 |
手続きの複雑さ | 複雑(7ステップ) | シンプル(2ステップ) |
初期費用 | 高い(50〜95万円) | 低い(20〜30万円) |
候補者の選択肢 | 多い | 限られる |
日本語能力の確認 | オンライン面接で限定的 | 対面で確実に確認可能 |
即戦力性 | 教育が必要 | 日本での生活経験あり |
【推奨する選択】
- 急募のポジション⇒国内採用
- 時間的余裕がある⇒海外採用
- 即戦力を求める⇒国内採用(技能実習修了者など)
- 未経験者を育てたい⇒海外採用
- コスト重視⇒国内採用
現地に直接赴いての採用活動も可能ですが、現地拠点を持っている場合などを除いて現実的には難しいと言えるでしょう。
【ルート1】ネパール現地から採用する場合の詳細7ステップ
ネパール現地から採用する場合の詳細な手順を、企業側とネパール人労働者側の双方の手続きに分けて説明します。十分な日程を考慮して、都度確認しながら進めていくとよいでしょう。
ステップ1: 求人活動を行う
まず、ネパール人材の募集方法を選択します。
①駐日ネパール大使館を通じた求人(推奨)
ネパールでの求人活動を行うには、ネパール大使館を通して募集を行うのが安全かつ効率的です。
- ネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局に求人情報を掲載
- 有料サービス(手数料は要問い合わせ)
- 安全性が高く、両国政府のバックアップあり
- 悪質な仲介業者の排除体制
②直接採用
- 自社ウェブサイトや求人サイトに掲載
- コストは抑えられるが、ネパール人への認知度が課題
- 現地の状況把握が難しい
- 言語対応(ネパール語・英語)が必要
③送り出し機関を利用(任意)
- 手数料: 10〜20万円程度
- 現地での手続きサポートあり
- 信頼できる機関の選定が重要
【求人情報に記載すべき内容】
ステップ2: 面接・選考を実施し雇用契約を締結する
求人へ申し込んだネパール人労働者と面接を行います。
面接で問題がなければ、特定技能雇用契約を締結します。
次に日本語版と、ネパール語版または英語版(併記推奨)で雇用契約書の作成をします。本人がちゃんと内容を理解できるように作成することが大切です。
【契約書に含めるべき主な項目】
ステップ3: 在留資格認定証明書の交付申請を行う
雇用契約締結後、企業側で在留資格認定証明書(COE:Certificate of Eligibility)の交付申請を行います。
申請先: 管轄の地方出入国在留管理局
【主な必要書類】
審査期間:は不備がなければ約1〜3ヶ月程度です。
ステップ4: ネパール人側で査証(ビザ)発給申請を実施
交付された在留資格認定証明書を、ネパール人労働者に送付します。在留資格認定証明書を受け取ったネパール人労働者が、在ネパール日本国大使館で査証(ビザ)発給申請を行います。
【申請に必要な書類】
審査期間は約1〜2週間程度です。
ステップ5: 健康診断と出国前オリエンテーションを受ける
査証取得後、ネパール人労働者は以下を実施します。
【健康診断】
- 指定医療機関で受診
- 特定技能に必要な検査項目
- 費用: 本人負担が一般的(数千円程度)
- 結果は企業側にも共有
【出国前オリエンテーションの実施】
- 期間: 2〜3日間
- 内容: 日本の生活習慣、職場のルール、緊急時の対応、文化の違いなど
- 実施主体: 送り出し機関または支援団体
ステップ6: 海外労働許可証の取得と保険加入
この他にも健康診断や海外労働保険への加入など必要な手続きが複数あります。ネパール特有の重要な手続きです。
【保険加入】
- 海外労働保険への加入(義務)
- 海外労働者社会福祉基金への一定額の支払い
ステップ7: 日本へ入国し就業開始
すべての手続きが完了したら、いよいよ入国です。
【入国時の流れ】
- 日本の空港に到着
- 上陸審査を受ける 3. 在留カードが交付される 4. 企業担当者が空港で出迎え(義務的支援の一つ)
【企業側の受け入れ準備】
ここまでで採用手続きは完了し、本格的な就業が開始します。
【ルート2】国内在住のネパール人を雇用する場合のシンプル2ステップ
すでに日本に在留しているネパール人を雇用する場合は、出国のプロセスをすでに経ていることから、ハードルが少し下がります。
特に日本企業側の手続きは少なく済みます。
ステップ1: 求人・面接を経て雇用契約を締結する
国内在住のネパール人を採用する場合、通常の採用活動と同様に進めることができます。
【求人方法】
- 自社の求人サイトやハローワーク
- 外国人材専門の求人サイト
- 人材紹介会社の利用
- 国内へ向けて自社で求人広告を出す
- ネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局 日本担当部門への求人申込(オプション)
面接で確認すること
- 現在の在留資格の種類(留学、技能実習、家族滞在等)
- 在留期限の確認
- 特定技能への変更可能性
- 日本語能力(対面で直接確認可能)
- 技能試験の合格状況
- 前職の退職理由(転職の場合)
- 就労開始可能時期
- 家族の状況
【雇用契約締結】
求人へ申し込んだネパール人労働者と雇用契約を結びます。
- 在留資格が「特定技能」に変更できることを確認
- 技能実習からの移行の場合、修了証明書を確認
- 契約内容は日本語とネパール語(または英語)で作成
- 日本人と同等以上の給与条件を明記
- 契約書の内容を本人が十分理解できるよう説明
ステップ2: 在留資格変更許可申請を行う
雇用契約締結後、在留資格を「特定技能」へ変更するための申請を行います。
申請先: 住居地を管轄する地方出入国在留管理局
【主な必要書類】
審査期間: 2週間〜1ヶ月程度になります。
【注意点】
- 現在の在留資格の期限内に申請する
- 申請中は「特定活動」の在留資格で就労可能な場合がある
- 許可が下りるまでは正式な就業開始はできない場合もあるため、事前確認が必要
【許可後の流れ】
- 新しい在留カードが交付される
- 在留資格が「特定技能」に変更完了
- 正式に就業開始
在留資格が特定技能へ変更完了すれば手続き終了です。
国内採用の場合、海外からの呼び寄せと比較して以下のメリットがあります。
国内採用時も必要な海外労働許可証の注意点
国内在住のネパール人を採用した場合でも、一時帰国の際には海外労働許可証が必要という重要な注意点があります。
これは他の外国人労働者と異なる、ネパール特有のルールです。
【海外労働許可証が必要なタイミング】
- ネパールへ一時帰国する前
- ネパールから日本へ戻る(再入国する)とき
帰国前にネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局 日本担当部門へ発行を申請し、帰国時や、日本に戻るため再びネパールを出国する際にも海外労働許可証を提示します。
【手続きの流れ】
- 一時帰国が決まったら、早めに申請準備
- ネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局 日本担当部門にオンラインで申請
- 海外労働許可証を取得
- ネパール出国時に空港で提示
- 日本再入国時にも携行
【申請に必要なもの】
【企業側がサポートすべきこと】
- 一時帰国の予定を事前に把握(1ヶ月前)
- 海外労働許可証の申請手続きを説明
- 必要書類の提供
- 申請期限の管理(出国の2〜3週間前までに申請推奨)
- 進捗確認
【海外労働許可証を取得せずに帰国した場合】

この手続きは他国籍の特定技能労働者には不要な、ネパール特有のルールです。
特に年末年始やネパールの大きな祭り(ダサイン祭:10月頃)の時期は帰国希望者が多いため、計画的に対応することが重要です。
企業担当者は年間スケジュールで一時帰国時期を把握し、忘れずに手続きを管理する体制を構築しましょう。
4.ネパール人採用で失敗しないための3つの重要な注意点

ネパール人を採用する際には、文化や習慣の違いを理解し、適切に対応することが成功の鍵となります。
ここでは、実際の採用現場で特に注意すべき5つのポイントを解説します。
【注意点1】宗教・食文化への配慮は必須
ネパールでは主にヒンドゥー教が信仰されており、約8割がヒンドゥー教徒です。
宗教に基づいた食のタブーや生活習慣が染みついています。この点への配慮を怠ると、深刻なトラブルに発展する可能性があります。
【ヒンドゥー教徒の主な食のタブー】
項目 | 内容 |
牛肉 | 絶対に食べない(牛は神聖な動物とされる) |
豚肉 | 避ける人もいる |
肉食全般 | 厳格な教徒はベジタリアン |
左手の使用 | 食事時に左手は使わない(不浄とされる) |
食事の相手 | カーストにより一緒に食事できない場合がある |
食事の時間 | 宗教的な理由で特定の時間に食事する人もいる |
厳格な教徒であれば、肉食全般を避けたり、食事の相手や時間にも気を配る必要があるでしょう。人によって宗教は生活基盤にかかわる大切なものです。
企業側が取るべき配慮
- 採用前・入社時の確認
- 面接時に食事の制限について質問
- どの程度厳格に守っているかを確認
- 個人差が大きいため、本人の希望を尊重
- 書面で記録を残す
- 社員食堂での対応
- メニューに使用している肉の種類を明記
- ベジタリアンメニューの用意
- ハラル対応(イスラム教徒のネパール人もいる)も検討
- 調理器具の分離(可能な範囲で)
- 懇親会・歓迎会での配慮
- 事前に食べられないものを確認
- 無理に勧めない
- ベジタリアンレストランも選択肢に
- 本人が安心して参加できる環境づくり
- 職場でのルール化
- 宗教・文化的な理由による食事制限を尊重することを明文化
- 全社員への周知と理解促進
- ダイバーシティ研修の実施
- 強要はハラスメントになることを認識
【注意すべきケース】
- 「日本に来たんだから日本の食事を食べるべき」という押し付け
- 「少しくらい大丈夫でしょ」と無理に勧める
- 「みんなで同じものを食べないと」という同調圧力
- 食べられないことを理由にした差別的扱い
「郷に入れば郷に従え」ではなく、相手の文化的背景を受け入れる姿勢で交流することが大切です。
宗教は個人のアイデンティティの核心部分であり、相互理解と尊重の姿勢が重要です。
なお、ネパールには仏教徒やイスラム教徒もいるため、必ずしも全員がヒンドゥー教徒とは限りません。
ネパールは多民族国家であり、ヒンドゥー教以外の教えを大切にしている人々も存在しますので、一人ひとりの信仰や習慣を個別に確認することが大切です。
【注意点2】時間感覚の違いを理解し丁寧に説明する
仕事に意欲的な一方で、時間に対してはのんびりした国民性であり、「ネパリタイム(ネパール時間)」という言葉があるほどです。
時間厳守を重んじる日本とは異なる感性を持っているため、雇用の際は事前に説明をしておくのが無難でしょう。
ネパール人は、日本人とは異なる時間感覚を持っていて、納期や約束した時間に遅れる行為をあまり悪いこととは思っていません。
ネパール人のゆるやかな時間感覚は「ネパリタイム」と呼ばれることもあり、ネパール人自身が自覚して自らネパリタイムという言葉を使う時もあります。
引用元:Adecco「ネパール人の国民性は?文化・性格の特徴や雇用するメリットを紹介」
【時間感覚の違いの背景】
【想定されるトラブル】
ネパールはもともと多民族社会で、多様な文化を受け入れることに寛容です。
日本の働き方に対しても、有無を言わさず押し付けるのではなく、丁寧に必要性を説けば前向きに順応してくれるでしょう。
ポイントは、「押し付け」ではなく「必要性の説明」です。
ネパール人は多様な文化を受け入れる柔軟性を持っているため、丁寧に説明すれば理解し、順応してくれます。この特徴はすべてのネパール人に当てはまるわけではなく、個人や状況によって異なります。
【注意点3】特定技能制度の義務的支援を確実に実施する
特定技能外国人を受け入れる企業には、10項目の義務的支援の実施が法律で義務付けられています。
健全な就労・生活環境を確保するため、きめ細やかなサポートと相応の費用が個々の場面で必要となります。これを怠ると、特定技能の受け入れ資格を失う可能性があります。
【10の義務的支援項目】


【自社実施 vs 登録支援機関への委託】
項目 | 自社実施 | 登録支援機関へ委託 |
費用 | 人件費のみ | 月額2〜4万円/人 |
メリット | コスト削減、直接コミュニケーション、社内ノウハウ蓄積 | 専門知識、母国語対応、担当者負担軽減、法令遵守の安心 |
デメリット | 担当者の負担大、専門知識必要、言語対応困難 | 費用発生、外国人との距離感、情報共有の手間 |
企業規模別の推奨
- 小規模企業(従業員30名以下)⇒登録支援機関への委託を推奨
- 中規模企業(従業員30〜100名)⇒状況に応じて判断
- 大規模企業(従業員100名以上)⇒自社実施も可能だが、専任担当者の配置が必要
義務的支援は、外国人材が安心して働き、日本での生活に適応するために不可欠です。
コストや手間と感じるかもしれませんが、これらの支援を確実に実施することで、定着率向上や長期雇用につながります。適切な支援と投資を行うことで、生産性向上というリターンが得られます。
ネパール人従業員との円滑な職場運営を実現するための5つの重要なタブーと、具体的な対応策についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
5.ネパール人採用にかかる費用の詳細と内訳

特定技能採用において、各プロセスごとにかかる費用を把握しておくのも重要です。
ネパール人を特定技能で採用する際、どのような費用がどれくらいかかるのかを事前に把握しておくことは、予算計画において非常に重要です。
ここでは、段階別に必要な費用を詳しく解説します。
採用準備段階の初期費用
ネパール人を採用し、来日するまでにかかる初期費用の目安です。
【主な費用項目と目安】
費用項目 | 金額目安 | 備考 |
ネパール大使館への求人手数料 | 要問い合わせ | 大使館経由で募集する場合のみ |
送り出し機関手数料 | 10〜20万円 | 利用する場合のみ(任意) |
費用項目 | 金額目安 | 備考 |
航空券代 | 5〜10万円 | カトマンズ〜成田(片道) |
在留資格認定証明書申請 | 無料 | 自社で申請する場合 |
行政書士報酬 | 5〜15万円 | 申請代行を依頼する場合 |
在留資格更新手数料 | 4,000円 | 収入印紙代(更新時) |
【国内採用の場合】
- 送り出し機関手数料: 不要
- 航空券代: 不要
- その他の費用は同様
初期費用の合計目安(海外から採用): 20〜45万円程度
初期費用の合計目安(国内から採用): 5〜15万円程度
受け入れ準備にかかる費用
来日後、生活を始めるために必要な費用です。
【住居関連費用】
費用項目 | 金額目安 | 備考 |
敷金 | 家賃の1〜2ヶ月分 | 一般的な賃貸契約 |
礼金 | 家賃の1〜2ヶ月分 | 地域により異なる |
仲介手数料 | 家賃の0.5〜1ヶ月分 | 不動産会社へ |
初月家賃 | 家賃の1ヶ月分 | 日割りの場合もあり |
火災保険 | 1〜2万円/年 | 必須 |
家具・家電 | 10〜20万円 | 冷蔵庫、洗濯機、寝具等 |
(例: 家賃5万円の場合の初期費用 = 5万円×4〜5ヶ月分 + 家具家電 = 30〜45万円)
【社宅・寮を提供する場合】
項目 | 内容 |
---|---|
初期費用の削減 | 賃貸契約に必要な敷金・礼金・仲介手数料が不要 |
家具・家電費用 | 家具付き物件なら家電購入費も不要 |
採用競争力 | ネパール人にとって非常に魅力的な条件となり、他社との差別化が可能 |
管理面 | 企業側で一括管理ができ、トラブル対応もスムーズ |
【その他の初期費用】
費用項目 | 金額目安 | 備考 |
---|---|---|
生活用品 | 3~5万円 | 食器、調理器具、日用品など |
初期の生活費補助 | 任意 | 給与支給までの生活費として提供 |
移動手段 | 1〜3万円 | 自転車など |
携帯電話契約 | 数千円 | 初期費用(事務手数料等) |
受け入れ準備費用の合計目安は30〜50万円程度になります。
継続的にかかる費用
雇用期間中、毎月継続的に発生する費用です。
【給与関連】
特定技能労働者の給与は、同程度の技能を有する日本人と同額か、それ以上の金額でなければなりません。
なぜならば、特定技能労働者は技能試験と日本語試験に合格した者、もしくは技能実習2号・3号を満了した者であり、日本人と同水準以上の報酬を求められているからです。
- 基本給⇒ 同じ業務の日本人と同額以上
- 各種手当⇒日本人と同様に支給(住宅手当、通勤手当、家族手当等)
- 残業代⇒法定通りに支給
- 賞与⇒就業規則に基づき支給(日本人と同等)
【給与水準の目安(業種・地域により異なる)】
【社会保険料(企業負担分)】
保険種類 | 企業負担割合 | 月額目安(給与20万円の場合) |
健康保険 | 約5% | 約1万円 |
厚生年金 | 約9% | 約1.8万円 |
雇用保険 | 0.6〜0.9% | 約1,200〜1,800円 |
労災保険 | 業種により | 約300〜1,000円 |
合計 | – | 約3〜3.5万円 |
その他の継続費用としては、外部委託の場合に日本語教育費用として月1〜3万円、定期面談や相談対応にかかる人件費、協議会の費用として、入会金、月会費、受入負担金などがかかってきます。
福利厚生についても特定技能労働者は支給対象となります。
特定技能労働者であることで福利厚生に差をつけることはできないと規定上でも明言されています。
継続費用の合計目安(給与20万円の場合)としては、月額23〜26万円程度になる見込みです。
登録支援機関に委託する場合の費用
10の義務的支援を登録支援機関に委託する場合の費用です。
【登録支援機関へのサポート費用】
- 月額: 2〜4万円/人(一般的な相場)
- 初回手数料: 5〜10万円(機関により)
- 契約期間: 1年契約が一般的
特定技能人材とのマッチング・紹介や、義務的支援を含む就労前・就労後のサポートを行う機関・企業を利用する手段もあります。
相応の費用は掛かりますが、煩雑な手続きを代行してもらえたり、慣れない外国人採用についての相談もできるなど、メリットも大きいです。
担当者の負担を減らすことで本業務が滞る心配もなく採用を進められるでしょう。
【委託するメリット】
- 専門知識: 法令遵守を確実に
- 母国語対応: ネパール語または英語で対応可能
- 担当者の負担軽減: 本業に専念できる
- 24時間サポート: 緊急時も安心
- ノウハウの蓄積: 過去の事例から適切なアドバイス
【委託するデメリット】
- 費用発生: 月額2〜4万円の継続コスト
- 距離感: 直接のコミュニケーションが減る
- 情報共有: 連携が不十分だと問題把握が遅れる
【自社実施と委託の判断基準】
ケース | 推奨 |
初めて外国人材を採用 | 委託推奨 |
受入実績が豊富 | 自社実施も可能 |
担当者のリソースが限られている | 委託推奨 |
複数名を同時に受入れ | 委託推奨 |
ネパール語・英語対応できる社員がいない | 委託推奨 |
登録支援機関への委託費用: 月額2〜4万円 + 初回5〜10万円
費用を抑えるポイント
ネパール人採用にかかる費用を適切に抑える方法をご紹介します。
1. 送り出し機関を使わず直接採用またはネパール大使館経由
- 節約額: 10〜20万円
- ネパールは送り出し機関が任意のため可能
- ネパール大使館経由なら安全性も確保
2. 国内在住のネパール人を採用
- 節約額: 航空券代5〜10万円、その他手続き費用
- 採用期間も短縮でき、早期戦力化
3. 社宅・寮の提供
- 節約額: 敷金・礼金・仲介手数料で10〜20万円
- ネパール人にとって魅力的な条件となり、採用競争力アップ
- 家具付きなら家電購入費も削減
4. 自社で義務的支援を実施
- 節約額: 月額2〜4万円 × 雇用期間
- ただし担当者の負担増加は要考慮
- 段階的に自社実施に移行する方法も
5. 在留資格申請を自社で実施
- 節約額: 行政書士報酬5〜15万円
- ただし初回は専門家のサポート推奨
- 2回目以降は自社でも対応可能
6. 技能実習からの移行者を採用
- 節約額: 技能試験・日本語試験の受験費用
- すでに日本での就労経験があり、即戦力
- 技能実習修了者は試験免除
注意: コスト削減より適切な支援を優先すべき理由
費用を抑えることは重要ですが、以下の点に注意が必要です。
- 給与を削ることは不可: 日本人と同等以上が法律で義務付け
- 義務的支援の手抜きは法令違反: 受入停止のリスク
- 住居環境の質: 劣悪な環境は早期離職につながる
- 過度なコスト削減: 定着率低下で長期的には損失
適切な支援と投資を行うことで、定着率が向上し、長期雇用による生産性向上というリターンが得られます。
【総費用のまとめ】
段階 | 費用目安 |
初期費用(採用準備・海外から) | 20〜45万円 |
初期費用(採用準備・国内から) | 5〜15万円 |
初期費用(受入準備) | 30〜50万円 |
継続費用(月額・給与含む) | 23〜26万円/月 |
登録支援機関(委託する場合) | +2〜4万円/月 |
特定技能1号の在留期間は最長5年のため、5年間の総費用(給与含む)は約1,400〜1,900万円程度となります。これは日本人を雇用する場合とほぼ同等の水準です。
登録支援機関の役割から選び方まで、実務経験豊富な専門家の視点で、成功する外国人採用のポイントをもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
6.ネパール人の特定技能採用でよくある質問

ネパール人の採用を検討される企業からよく寄せられる質問に、実務的な観点からお答えします。
ネパール人の日本語能力はどのくらい必要ですか?
特定技能1号で求められる日本語レベル
- 日本語能力試験(JLPT)N4以上、または
- 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)の合格
【実際のネパール人の日本語能力】
ネパール人は日本語習得が比較的早い傾向があります。
- ネパール語と日本語の文法構造(SOV型)が同じ
- 多言語環境で育っているため語学学習に慣れている
- 2023年度のJLPT受験者数は1万人以上と増加傾向
- 来日1年で日常会話レベルに達する人も多い
- 訛りが少ない
入社後の日本語教育の重要性
N4レベルは基礎段階のため、入社後も継続的な日本語教育が必要です。
ネパール人は日本語学習意欲が高く、適切なサポートがあれば着実に上達します。
技能実習からの移行は可能ですか?
はい、可能です。 むしろ技能実習からの移行は非常にスムーズです。
【技能実習2号・3号修了者の場合】
- 技能試験が免除
- 日本語試験が免除
- 同一職種であれば即座に特定技能へ移行可能
技能実習からの移行のメリット
- 試験免除: 技能試験・日本語試験の準備不要
- 即戦力: すでに3〜5年の就労経験がある
- 日本の生活に慣れている: 生活面のサポート負担が少ない
- 職場文化への理解: 日本の働き方を理解している
- 再来日の心理的ハードルが低い: 日本での生活経験が安心材料
【移行の流れ】
- 技能実習2号または3号を良好に修了
↓ - 雇用契約の締結
↓ - 在留資格変更許可申請
↓ - 特定技能1号へ移行完了
【注意点】
- 技能実習中に問題を起こしていないこと
- 「良好に修了」していることが条件
- 同一職種への移行が原則(分野によっては関連職種も可)
- 修了証明書の確認
【技能実習と特定技能の主な違い】
項目 | 技能実習 | 特定技能 |
転職 | 原則不可 | 同一分野内で可能 |
在留期間 | 最長5年 | 1号は最長5年、2号は制限なし |
家族帯同 | 不可 | 2号は可能 |
目的 | 技能移転 | 人材確保 |
技能実習からの移行は、企業・労働者双方にメリットが大きい選択肢です。ネパール人の技能実習から特定技能への移行実績も増えています。
送り出し機関は使わないといけませんか?
ネパールの場合、送り出し機関の利用は任意です。 これは他国と異なる大きな特徴です。
【他国との比較】
国 | 送り出し機関 |
ベトナム | 必須 |
フィリピン | 必須 |
インドネシア | 必須 |
ネパール | 任意 |
【直接採用のメリット】
項目 | 内容 |
---|---|
コスト削減 | 仲介業者への手数料10〜20万円を節約できる |
リスク回避 | 悪質な仲介業者による不当な手数料請求や契約トラブルを回避 |
直接的な関係構築 | 企業と労働者が直接つながることで、信頼関係を早期に構築可能 |
透明性の確保 | 採用条件や雇用内容を直接説明でき、誤解や情報の歪曲を防止 |
この5つの項目を参考にチェックしてみることをおすすめします。
【判断基準】
状況 | 推奨方法 |
初めての外国人採用 | 送り出し機関または大使館経由 |
コスト重視 | 直接採用または大使館経由 |
安全性重視 | 大使館経由 |
手続きサポート重視 | 送り出し機関 |
自社の状況とリソースに応じて、最適な方法を選択することが重要です。
どの業種・分野でネパール人は活躍していますか?
ネパール人は幅広い分野で活躍していますが、特に以下の分野での実績が豊富です。
【特定技能ネパール人の分野別在留者数(令和5年6月末時点)】
順位 | 分野 | 人数 | 特徴 |
1位 | 介護 | 1,862人 | 最多。目上の人を敬う文化がマッチ |
2位 | 外食業 | 721人 | 英語対応も可能で外国人客への対応◎ |
3位 | 農業 | 437人 | 真面目な性格が評価される |
4位 | 飲食料品製造業 | 200人以上 | 製造現場での活躍 |
5位 | 建設 | 100人以上 | 今後の拡大が期待される |
各分野で求められる理由
【介護分野】
- 目上の人を敬う文化が高齢者ケアに適している
- 協調性が高くチームケアに向いている
- 優しく丁寧な対応ができる
- 夜勤も積極的に入ってくれる
- 家族を大切にする文化が高齢者への共感に繋がる
【外食業分野】
- 英語も話せるため外国人観光客への対応が可能
- チームワークを大切にする
- 真面目で責任感がある
- ネパール料理店での採用も多い
- ホールスタッフとしてもキッチンスタッフとしても活躍
【農業分野】
- 体力があり、屋外作業も問題なし
- 真面目で手を抜かない
- 季節労働にも対応
- 収穫作業などでの活躍
- 早朝勤務も厭わない
【今後拡大が期待される分野】
- 製造業(素形材・産業機械・電気電子情報関連)
- 建設業
- ビルクリーニング
- 宿泊業
- 自動車整備
ネパール人の勤勉さ、協調性、適応力の高さは、多くの業種で高く評価されています。自社の業種でのマッチング可能性を検討してみましょう。
7.ネパール人採用成功のポイントと次のステップ

ネパール人は日本語習得が早く、真面目で協調性が高い人材です。
送り出し機関が任意でコスト削減も可能な一方、宗教・食文化への配慮や海外労働許可証の管理など、ネパール特有の注意点もあります。
適切な準備と文化理解があれば、人手不足解消の強力なパートナーとなるでしょう。まずは情報収集から始め、必要に応じて専門機関へご相談ください。