「特定技能外国人材の採用は初めてで、紹介会社の選び方がわからない…」
「どの紹介会社が自社に合っているのか判断できない…」
特定技能外国人の採用を考えている多くの経営者や採用担当者がこのような悩みを抱えているのではないでしょうか。
特定技能外国人材の採用において、適切な人材紹介会社を選定することは成功への重要な要素と言えます。
本記事では、特定技能人材紹介会社の役割や選び方、費用相場から、実際におすすめの紹介会社まで、採用を成功させるための具体的なポイントを解説します。
企業の採用担当者が押さえておくべき重要事項を理解していきましょう。
- 特定技能人材紹介会社の選定基準と、紹介実績・サポート体制・手数料体系の具体的な確認方法
- 特定技能外国人材採用における一般的な費用相場と、追加で発生する可能性のある諸経費の内容
- 実績のある代表的な特定技能人材紹介会社9社の特徴と、各社の強み
1.おすすめの特定技能人材紹介会社9選
特定技能外国人の採用を成功させるためには、信頼できる特定技能人材紹介会社の選定が重要です。
以下では、特定技能人材の紹介に強みを持つ7社を厳選し、それぞれの特徴やサポート内容を紹介します。
リーラコーエンジャパン

リーラコーエンジャパンは、アジア各国に拠点を持つReeracoen Groupの一員として、特定技能外国人の採用を支援するサービス「Bridgers」を展開しています。
アジアを中心とした約50万人の人材ネットワークを活かし、大卒・日本語ビジネスレベルの人材のみを紹介。候補者は事前に厳選され、企業への就職意欲が高い第一志望者だけの面接会を実施するため、内定承諾率92%という高い成果を上げています。
技術職から接客・販売職まで幅広い職種に対応し、最短3週間での面接会実施から入社後のサポートまで一貫したサービスを提供。また、ビザ申請支援から生活サポートまで充実した支援体制も整えています。
▶料金:要問い合わせ(登録費無料)
▶特定技能による外国人採用支援専用ページ:
法人向けBridgers https://bridgers.asia/
フルキャストホールディングス

フルキャストホールディングスは、採用準備から受け入れ後の支援まで一貫したサポートを提供しています。
即戦力となる人材の紹介に強みを持ち、海外の提携トレーニングセンターで専門教育を受けた特定技能人材を企業に紹介します。
また、外国人労働者への生活支援や相談窓口の設置など、雇用主が義務付けられている支援のサポートも行っているため、採用が初めての企業も安心です。対応可能な業種も幅広く、特定技能14分野に対応しています。
▶料金:要問い合わせ(登録費無料)
▶特定技能による外国人採用支援専用ページ:
https://www.fullcastholdings.co.jp/service/tokuteiginou/
ウィルオブ・ワーク

ウィルオブ・ワークは、特定技能外国人の採用を支援するサービス「JapanWork」を展開し、ビザ申請代行から就業後のフォローまでをトータルで支援しています。
ASEAN地域を中心に、ベトナム、ミャンマー、インドネシアなど30社以上の海外グループ会社と提携しており、海外からの直接採用も可能です。
80名以上の外国人スタッフが在籍し、採用前だけでなく採用後も各国の言語でサポートします。
対応分野は介護、製造業、外食、宿泊の4分野で、特に食品工場や物流倉庫、建設などの分野を得意としている会社です。
▶料金:紹介手数料 20万円~/1人、生活サポート費 月額3万円1人、ビザ申請代行費 5万円~/1人
▶特定技能外国人の人材紹介・管理委託専用ページ:
https://willof-work.co.jp/corp/service/japanwork/specified-skilled-worker/
アデコ

アデコ株式会社(Adecco)は、グローバルな人材サービスのリーダーとして、各国の送り出し機関やSNS、日本語学校とのネットワークを活用し、国内外での幅広い人材募集を行っています。
特に、就業開始後の定着支援に力を入れており、パーソナルコーチによるフォローや、独自の日本語トレーニングを提供することで、高い定着率を実現しています。
特定技能ビザ取得に必要な技能試験合格プログラムを無償で提供している点も大きな強みです。
対応業種は飲食料品製造業、介護、外食業、宿泊、ビルクリーニングなどで、幅広い企業ニーズに対応可能です。
▶料金:要問い合わせ
▶特定技能外国人材紹介専用ページ
https://www.adecco.co.jp/client/service/perm/foreigner
マイナビグローバル

マイナビグローバルは、マイナビグループの一員として、特定技能外国人材の採用から定着までをワンストップでサポートする人材紹介会社です。
国内外に幅広い採用ネットワークを持ち、介護、飲食料品製造、農業、飲食店、ホテル、小売、製造業、IT職など様々な業種・職種に対応した外国人材を紹介しています。
また、登録支援機関として在留資格申請や更新サポートから、住居確保、生活オリエンテーション、日本語学習機会の提供まで、企業に代わって外国人材の支援を実施。さらに、介護施設向けの外国籍人材受入研修など、企業と外国人材の相互理解を促進するサービスも展開しています。
▶料金:要問い合わせ
▶グローバル人材事業専用ページ
https://mgl.mynavi.jp/human-resource/
ONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)

ONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)は、自社の無償教育拠点「OUR BLOOMING ACADEMY」で研修を受けた人材を紹介し、採用から定着まで一貫したサポートを提供しています。
最短6か月で入社が可能で、企業のニーズに合わせた海外現地教育プランも用意されています。
また、教育、面接手配、ビザ申請サポートが一体となった明瞭な料金体系が特徴です。
さらに、日本での生活や職場環境にスムーズに適応できるよう、多様な研修プログラムを提供しています。
日本の文化や生活習慣を学ぶ「日本事情教育」、異文化理解と適応力を高める「異文化×レジリエンス研修」、接客スキルを向上させる「ホスピタリティ研修」など、幅広い内容が含まれています。
▶料金:成果報酬(要問い合わせ)
▶特定技能外国人財の紹介専用ページ:
https://onodera-user-run.co.jp/service/
株式会社ORJ

株式会社ORJは、採用から在留期間中のサポートまで包括的なサービスを提供しています。
在留資格の申請支援、住居手配などの国内滞在インフラ整備、日本語学習支援など、多岐にわたる支援を行い、企業が安心して外国人材を受け入れられる環境を整えています。
世界32か国に展開するアウトソーシンググループの一員であり、海外との連携がスムーズに行える点も強みです。
さらに、多言語対応の翻訳・通訳サービスを提供し、企業と特定技能外国人との円滑なコミュニケーションをサポートしています。
主に飲食料品製造業を中心に8分野に対応し、業界ごとのニーズに応じた人材を紹介しています。
▶料金:要問い合わせ
▶特定技能外国人の導入と支援ページ:
https://www.orj.co.jp/business/tokuteigino
STAYWORKER(ステイワーカー)

STAYWORKER(ステイワーカー)は、これまでに1,500人以上の候補者を紹介してきた実績があり、日本語会話能力や接客対応スキルを確認した上で、企業に最適な人材を紹介しています。
入社後1年以内の就労継続率は90.5%と高く、雇用の安定に貢献しています。
また、16か国語に対応するサポート体制を整えており、外国人材が働きやすい環境を提供しているのも特徴です。
採用後も特定技能の成長を支援する学習機会を提供し、日本語や特定技能2号の取得をサポートするオンライン学習ツールを活用することで、長期的なキャリア形成を後押ししています。
登録から面接まで最短3日で対応でき、就労者からの相談にも24時間365日対応する体制を整えています。
▶料金:要問い合わせ(登録費無料)
▶外国人 社員採用(特定技能)専用ページ:
https://www.stay-worker.com/employee/
株式会社GLORY OF BRIDGE(グローリーオブブリッジ)

株式会社GLORY OF BRIDGE(GOB)は、特に、海外労働者の就労ビザ申請に強みを持ち、行政書士と提携することで申請認定率98%という高い成功率を実現しています。
ビザ取得のための書類作成や申請手続き、出入国サポートまで一括で対応し、企業の負担を軽減します。
最短1週間で面談を実施し、入社まで最短3か月というスピーディーな採用支援が可能です。さらに、通訳・翻訳サービスを含む生活支援も充実しており、特定技能外国人が日本で安心して働ける環境を整えています。
特定技能14分野すべてに対応し、業界ごとのニーズに応じた人材を紹介します。
▶料金:要問い合わせ
▶外国人社員採用(特定技能)専用ページ:
https://www.glory-of-bridge.com/lp02
2.特定技能外国人材の採用における人材紹介会社の重要性

特定技能外国人材の採用には、言語や文化の違い、法的な手続きなど多くの課題が伴います。
専門的な知識と、豊富なネットワークを持った特定技能人材紹介会社を活用することができれば、企業の負担を軽減しながら、適切な人材の確保と円滑な受け入れを実現することができるでしょう。
ここでは、特定技能人材紹介会社の概要、メリットや課題について解説します。
特定技能人材紹介会社とは?4つの役割を紹介

特定技能人材紹介会社とは、企業と特定技能外国人材をつなぐ専門の事業者です。
各国の送り出し機関との連携や、ビザ取得のサポート、採用後のフォローアップなど、特定技能外国人材の雇用に関する幅広い支援を提供します。
「特定技能人材紹介会社の主な役割」について、以下に4つの主要な役割をご紹介します。
- ビザ・入国支援
- 入国後の生活サポート(住居探し、銀行口座開設、携帯電話契約など)
- 入国時の空港送迎
- 募集・採用支援
- 求職者への求人情報の提供
- 企業の求人ニーズのヒアリング
- 最適な人材のマッチング
- 応募書類の作成支援、面接対策
- 採用手続きの代行
- 定着・就労支援
- 日本語教育
- 生活オリエンテーション(日本の文化、習慣、法律などの説明)
- 就労前の研修
- 就労後の相談対応
- その他
- 送り出し機関との連携
- 翻訳・通訳サービス
- 文化交流イベントの開催
特定技能人材紹介会社を利用するメリットと期待できる効果
人材紹介会社を利用することで、以下のメリットや効果が得られます。

業務効率化と負担軽減
特定技能人材紹介会社を利用することで、求人募集から面接、必要な書類準備、受け入れ手続きまでを一括でサポートしてもらえます。これにより、人事担当者の業務負担が軽減され、本来の業務に専念できる環境が整います。
専門知識とノウハウの活用
特定技能制度や外国人雇用に精通した紹介会社の支援により、採用手続きをスムーズに進められる。法令違反のリスクも低減できる。
人材の安定確保と定着率向上
独自のデータベースや送り出し機関とのネットワークを活用し、企業のスキルや適性に合致した候補者を紹介してもらえるため、ミスマッチを防ぎ、定着率を向上させられる。
トラブル防止とリスク軽減
言語や文化の違いによる誤解、労働環境に関するトラブル、就労ビザの不備など、外国人雇用におけるリスクを把握し、適切な対策を講じることで、企業側の負担を軽減できる。
3.特定技能外国人材の紹介手数料の相場や追加費用について

特定技能外国人材の採用にあたっては、一般的な相場を理解し、追加費用やサービス内容を比較することで、適切なコストで優秀な人材を確保できます。
一般的な料金体系
特定技能外国人1人当たりの支援委託料は、月額平均28,386円で、全体の約90%が30,000円以下の範囲に収まっています。最も多い価格帯は20,000円超~25,000円以下(26.2%)、次いで15,000円超~20,000円以下(25.3%)となっています。
支援委託料の具体的な内訳は機関によって異なり、サービス内容やサポート範囲によって費用が変動する点に注意してください。
追加費用になることが多い支援サービス
今では追加費用が掛からない会社も多いですが、会社によっては紹介手数料のほかに追加費用が発生するケースがあります。そのことについても、事前に把握しておいた方がいいでしょう。
以下の内容については別途追加費用が掛かる場合があります。
ビザ関連手続き代行費用
- ビザ申請に必要な書類の準備サポート
- 外国人向けの申請手続きに関する情報提供
- 技能試験・日本語試験の受験支援
渡航・入国サポート費用
- 航空券手配代
- 空港送迎費用
- 入国後の各種手続き(住民登録、銀行口座開設、携帯契約など)の代行・同行費用
住居関連のサポート費用
- 社宅・アパートの手配
- 敷金・礼金の補助
- 家具・家電の準備費
研修・教育関連の費用
- 日本語教育費用(オンライン講座・スクール受講)
- 生活オリエンテーションの実施費用
- 業務研修(安全対策・技術指導など)の費用
トラブル対応・サポート費用
- 24時間対応の相談窓口設置費
- 企業・外国人間のトラブル仲介サポート費
- 行政機関への対応支援
転職サポート・契約解除関連の費用
- 離職時の再就職支援
- 企業都合による途中解約の違約金
- 帰国手続きのサポート費
4.信頼できる特定技能人材紹介会社の選び方

特定技能外国人材の採用を成功させるためには、信頼性の高い特定技能人材紹介会社を選ぶことが必須条件です。
以下では、そのポイントを紹介します。
紹介実績と成功事例を確認して口コミと比べよう
信頼できる特定技能人材紹介会社を選ぶ際には、過去の紹介実績や成功事例の確認が不可欠です。
まず、会社のWebサイトやパンフレットなどで、登録している特定技能人材の人数や、実際に紹介した企業の事例をチェックします。
その上で、企業の口コミや評判を調べることで、実際に利用した企業の満足度や、紹介された人材の質について把握できます。
それ以外に、直接紹介会社に問い合わせ、どの業種や職種に強みがあるのか、過去にどのような企業に紹介した実績があるのかをヒアリングすることも有効です。
サポート体制の充実度をチェックしよう
特定技能人材の採用では、人材の紹介だけでなく、受け入れ後のフォローもしっかりしているかどうかもハッキリさせたいポイントです。
企業と特定技能人材の間で意思疎通がうまくいかず、定着率が低下するケースもあるため、特定技能人材紹介会社がどの程度サポートしてくれるのかもチェックしてください。
手数料体系と返金規定の確認をしよう
人材紹介会社には成功報酬型や固定料金型などさまざまな形態があるため、どのような料金体系が採用されているのかを確認し、その上で納得できるかどうかを判断しましょう。
手数料の仕組みを事前にしっかりと把握し、自社の予算と照らし合わせて最適なサービスを選ぶことが肝心です。
また、採用した人材が短期間で退職してしまった場合の返金規定についても確認してください。
返金の対象となる期間や条件、返金額の割合などを契約前にしっかり把握し、リスクを最小限に抑えられる紹介会社を選ぶことが望ましいです。
5.特定技能外国人材を受け入れる際のポイント

特定技能外国人材を受け入れる企業には、適切な雇用契約の締結や在留資格の取得に加え、職場環境や生活支援の整備が求められます。
また、外国人材が安心して働けるよう、トラブルを未然に防ぐ対策を講じることも重要です。
受け入れ企業に求められる基準と準備
特定技能外国人を受け入れる企業には、以下の基準を満たすことが求められます。
特に支援計画には、事前ガイダンスの実施、出入国送迎、日本語学習機会の提供、日本人との交流促進など、事前の準備から受け入れ後のサポートまで、継続的なフォローが求められます。
ただし、これらの支援計画は登録支援機関に一部または全部を委託することもできるので、無理をしてすべてを自社で賄おうとする必要はありません。
登録支援機関についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
在留資格や雇用契約の注意点
特定技能外国人を採用する際、企業は適切な在留資格を取得し、法令に則った雇用契約を締結する必要があります。
特定技能の在留資格には、「特定技能1号」と「特定技能2号」の2種類があります。
特定技能1号
特定産業分野の業務に従事し、一定の知識・経験を持つ外国人向けの資格
特定技能2号
より高度な熟練技能を必要とする業務に従事する外国人向けの資格
また、雇用契約を締結する際には、以下の点に留意してください。
- 日本人と同等以上の報酬水準を保証する
- 労働基準法に則った適法な労働条件を設定する
- 社会保険・税制度を適用する
- 外国人材向けの支援制度を整備する
- 契約不履行やトラブルを回避するための対策を講じる
トラブル防止のための具体的な対策
外国人労働者を雇用する際には、以下のようなトラブルが発生しやすいため、事前に対策を講じることが重要です。
在留資格に関するトラブル
外国人材が適切な在留資格を持っているか確認し、雇用状況の届出を適切に行います。また、在留期間の更新を忘れないよう、管理体制を整備することが必要です。特に在留期間が長期にわたる場合は、更新手続きを確実に行いましょう。
日本語に関するトラブル
採用時の面接で日本語の会話能力を確認し、必要に応じて日本語講座を提供したり、外部の日本語教室を紹介したりすることで、業務上のコミュニケーションを円滑にします。
突然の退職や音信不通のリスク
外国人材が突然退職したり、連絡が取れなくなったりするケースもあります。これを防ぐために、定期的な面談を実施し、不満や悩みを聞き出す機会を設けましょう。また、相談窓口を設置し、外国人材が気軽に相談できる環境を整えることで、離職リスクを低減できます。
6.特定技能人材紹介会社を賢く選んで、持続的な企業成長を実現しましょう

特定技能外国人材の採用には、適切な紹介会社を選定し、万全な受け入れ体制を整備することが不可欠です。
信頼できる紹介会社を選び、採用から定着までの一貫したサポートを受けることで、言語や文化の違いによる課題を克服し、外国人材の能力を最大限に活かすことができるのです。
コストと支援内容を十分に比較検討し、自社に最適な紹介会社を選定するようにしましょう。